廣瀬智央「森のコスモロジー」:8/ART GALLERY 小山登美夫ギャラリー

ヒカリエにある8/ART GALLERY KOYAMA TOMIO GALLERYにて廣瀬智央の個展「森のコスモロジー」のオープニングへ。初日はアーティストトークもあるということで足を運んでみた。

作品のコンセプトを作家から直接聞けると、作品の見方が全然変わってくる。ヒカリエの小山登美夫ギャラリーは手前と奥の二つのスペースに分かれていて、手前のスペースは90年代の旧作を中心とした展示。奥は今まで廣瀬が発表してきたビーンズ・コスモスの新バージョンの球体とブルードローイングの展示。

廣瀬智央「森のコスモロジー」

こちらは1997年「無題」と言う旧作。実際には目にすることのできない手を握りしめた時にできる空間を作家自身が粘土で作り、その形がコールテン鋼の棒を浮き沈みしながら登っていくという作品。それは、あたかもDNAのようであり、作家自身のポートレートで、目に映る実体はないけれど、浮き沈みしながらも上昇していく人生を表しています。

廣瀬智央「森のコスモロジー」
廣瀬智央「森のコスモロジー」

 床置きの「無題」1995年の作品。気をつけていると実は結構綺麗に二つに割れた石があるということに気づいた作家が見つけた割れた石の断面を、日本の金継をイメージして金色に塗った作品。割れてしまった石は二度と元には戻らないけれど、日本の伝統的な金継の考え方では、割れたものも再生するという作品。

廣瀬智央「森のコスモロジー」

「無題」1992年の立体と平面の作品。誰の目にも止まらないようなアトリエの片隅にあった絵の具の箱、しかし、そこには小さいけれど無限の広がりを感じる宇宙があった。

廣瀬智央「森のコスモロジー」

 豆をパラフィンで丸めた作品。これもまた目に見えない手の中の宇宙を具現化した作品。やはりそこには無限の宇宙が広がっている。

廣瀬智央「森のコスモロジー」

奥のスペースの壁一面に展示されたブルードロイングは2013年の作品。一つ一つをよく見ると全く違う形状を成している。全体でみるとまとまった一つの平面作品でもある。ここにも無数の星の集まりが宇宙を形成しているような世界観が見て取れる。

廣瀬智央「森のコスモロジー」

今まで、キューブ状で制作していたビーンズ・コスモスの新作は、初めての球体。魚眼レンズのような効果が出るので、キューブでは見られなかった変化が堪能できる。偽植物や造花は、そこに閉じ込められた時間や本物の豆と一緒になっている事で、虚実が混合された世界など、現実世界を凝縮した小宇宙がそこにある。

廣瀬智央「森のコスモロジー」
廣瀬智央「森のコスモロジー」
廣瀬智央「森のコスモロジー」
廣瀬智央「森のコスモロジー」
廣瀬智央「森のコスモロジー」

廣瀬のビーンズ・コスモスは六本木ヒルズ展望台のMuseum Cafe & Restaurant THE SUN & THE MOONでも見る事ができる。また、今回はペプチドリーム株式会社新社屋にもコミッションワークを完成させた。こちらは一般の人の見学は難しそうですが、六本木ヒルズの展望台は誰でも見る事ができるので、今回の展覧会と合わせて、キューブと球体のビーンズ・コスモスを見比べて欲しい。

廣瀬智央展「森のコスモロジー」Satoshi Hirose “A Cosmology from Forest”

会 期 2017年8月 9日(水) – 2017年9月 4日(月)
時 間 11:00 – 20:00
場 所 8/ ART GALLERY/ Tomio Koyama Gallery
料 金 入場無料 Admission Free

撮影可

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