「工事中」再開 川俣正:アートフロントギャラリー

帰ってきた「工事中」だ。そう、代官山ヒルサイドテラスで1984年に行ったインスタレーション「工事中」の再開だ。

ヒルサイドテラスは槇文彦設計の商業・住居などの複合施設だ。1967年に最初のA棟が建ってから1992年まで数期に分けて段階的に完成していった。まだまだ緑多い長閑な場所だった代官山で性急な開発を望まなかった朝倉不動産は、その建築を槇文彦に依頼し、その中に自販機を置くことを許さず、文化的な施設すなわちギャラリーを絶対に入れるという明確なビジョンを持ったオーナーだ。

そこで、オーナーに求められて入ったのが、後に大地の芸術祭・越後妻有アートトリエンナーレ瀬戸内国際芸術祭などの地域づくり、パブリックアート、美術館・文化施設の企画運営など様々な展開を遂げることになるアートディレクター北川フラム率いるアートフロントギャラリーなのである。アートフロントギャラリーについては、また別に書きたいと思うのでこのへんでやめておく。

で、そのアートフロントギャラリーにて33年ぶりに川俣正が「工事中」を「再開」したのだ。これは見に行かないわけには行くまい。

説明を追「工事中」再開 川俣正

なんと、旧山手通りと八幡通りの交差点の歩道橋が撤去されるのだそうだ。長年代官山の歴史を見つめてきたこの歩道橋からがベスポジとなる位置に作品を設置することを選んだのは偶然ではなさそうだ。

歩道橋

歩道橋を登って眺めてみた。

歩道橋より
歩道橋より
歩道橋より
歩道橋より

あまりにも晴天で逆光だったので写真では肝心の作品が見えにくいのが残念だ。

そして、この作品は週末はギャラリースタッフ立会いの元、屋上に登ることも可能だ。 会期中の土日の15時と17時に事前予約制となっている。せっかくだから屋上観覧もするべきだろう。屋上は通常人が入るスペースではないのではしごで登る。

「工事中」再開 川俣正 内部



決して広い場所でも、高くて眺望の良い場所でもないのだが、作品の内部に入り込むと言う面白さを体験できる。

「工事中」再開 川俣正 屋上内部
「工事中」再開 川俣正 屋上内部
「工事中」再開 川俣正 屋上内部
「工事中」再開 川俣正 屋上内部
「工事中」再開 川俣正 屋上内部
「工事中」再開 川俣正 屋上内部
「工事中」再開 川俣正 屋上内部
「工事中」再開 川俣正 屋上内部

今回の展示は屋上のこのインスタレーションだけなく、ギャラリーにて33年前の記録と今回の「工事中」再開のためのエスキースやスケッチなどを見ることができる。



屋上観覧は雨天中止の場合もあるそうなので、天気の良い週末に出かけて行くことをオススメする。

代官山は同潤会アパートがなくなり、跡地に高層の代官山アドレスが建って、最近では蔦屋書店の進出などですっかり変貌してしまった場所だが、ヒルサイドテラスは今も昔も代官山のアイコンである。そして代官山のもう一つのアイコン、しかも負のアイコンである歩道橋からのヒルサイドテラスの最後の眺めを川俣作品とともに堪能できるこの機会を逃す手はない。代官山へ急げ!



「工事中」再開 川俣正

アートフロントギャラリー

8/19-9/24 月曜休 11時〜19時

屋上観覧 会期中の土・日 15時と17時 要予約







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