薪能:増上寺

増上寺で毎年行われる薪能に行ってきた。前にブログでも書いたが事前講座を受けた上での鑑賞だったし、天気にも恵まれて期待通りいや、期待以上に楽しめた。

増上寺大殿側からの様子。白い仮囲いで客席が覆われている。

薪能:増上寺

客席へ向かうとそここにお坊さんが立っていて、客席へ案内してくれる。「席は会場内スタッフにお問い合わせください。」とアナウンスがあったが、会場内スタッフというのはお坊さんなのだ。

自由席からの眺め。客席は前からS,A,Bとなっていて後方が自由席だ。今回は自由席からの鑑賞だったが、十分楽しめた。まずは17時半から舞台の法要がある。お坊さんが5人で舞台上読経するのだが、輪唱のように聞こえて心地よかった。

薪能:増上寺
薪能:増上寺

 最初に席に着いた時はまだ明るい場内。昨年は雨だったようだが今年は晴天でとても気持ち良い。虫の声も風情があって尚良い。だんだんあたりが暗くなり、暗くなった頃に法要が終わり、薪に火がくべられる。

薪能:増上寺

増上寺の薪能は今年で第34回となる歴史のある 行事だ。今年の演目は能が「雲林院」と「安達原-白頭」、狂言が「文蔵」。調べてみると「雲林院」と「文蔵」は増上寺では初めての上演。「安達原」は第4回と第9回に上演されており、今回で3回目だ。

出演者は、三解脱門(重要文化財)を背景として、大殿に向かって演技を行い、増上寺本尊、阿弥陀如来に奉納する。江戸三大名鐘の一つである、大梵鐘(高さ3メートル余り、重さ15t)の音が、開演の合図である。

薪能:増上寺

個人的には狂言が2回目、能は初めてというど素人の鑑賞。しかし、屋外で月明かりと薪の炎の光(実際にはかなり照明が当たっていたけど、気分としてはという意味で)で舞台を見るなんて、もうそれだけで素晴らしい。

薪能:増上寺

最初に能「雲林院」、次に狂言「文蔵」最後に能「安達原」の順番での上演。狂言と能の間に休憩あり。トイレは女性の場合個室3つなので早めに行かないと休憩時間内にすませるのは難しいかも。また、年によっては寒い場合もあるらしい。今年はとても心地よい夜でしたが。

最初の雲林院は桜を愛でるシーンがあるので桜の木が舞台上に用意され、その前で演目が上演される。狂言の文蔵は舞台セットなし。2名での掛け合いで話が進む。能よりも狂言の方がセリフが理解しやすく親しみを感じる。

そして、最後の「安達原」は事前講座でもクライマックスを演じて見せてくれていたので、ストーリー展開も内容もわかるし、全体的に非常に理解しやすくあっという間だった。

また、夜空に響く邦楽の音色はとても心地よかった。具体的には、鼓、太鼓、笛である。それから合いの手の声もかなり効果的だ。盛り上がりのシーンでは合いの手はどんどん激しくなり、見ている方も高揚する。終わってからもあの「ヨーーーーッ」という声と太鼓の音が耳から離れなかった。

増上寺と東京タワー

薪能を思い切り堪能して振り返ると東京タワーがダイヤモンドヴェール、エンジェルレッドできらびやかに点灯していた。

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