旧乃木邸一般公開:赤坂

赤坂乃木坂駅近くにある乃木邸の一般公開に行ってきました。11/1.2.3の3日間の一般公開は今年最後の公開日でした。基本的には平日に行われる公開が11/3は文化の日で祝日でしたからこれは観に行けるぞ、と以前から狙っておりました。

晴天の祝日、しかも3連休の初日なので、ゆっくり到着したのでは、すんなり入れないような気がしたので、早起きして9時半に到着しました。というのも文化財保護の観点から一度に入る人数を20分毎に20名までと制限しているということなのです。9時から16時までにガイド付き入場が6回、あとはガイドなしで自由に見学する方式です。詳細は下記案内をみてください。

9時半に到着すると人はいましたが、並んでるほどではなく、ガイドを希望しないのであれば自由に入って見学していいということでした。特に20分以内とも言われなかったので朝早い時間は時間規制も人数制限もしていないようです。

邸内は残念ながら撮影禁止だったので内観写真はありません。外観はいつでも撮影OKです。

入口は間取図でいう内玄関から入ります。そこで靴をぬいで用意されているスリッパに履き替えます。

乃木邸は正面は2階建てにみえますが、横から見ると半地下があって3階建てなのがわかります。

まずは、地下から。内玄関から入るとそこは広間になっています。正面に台所、その奥に料理場、隣に浴室、便所、女中部屋などがあります。床は板張り、天井も木、壁は塗り壁です。地下は主な生活の機能が集約されたスペースです。地下といっても窓はあるのでそんなに薄暗いかんじではありません。

そして、主な生活スペースである1階へ。1階には表玄関と応接が2つ、食堂と乃木大将居室、乃木夫人の居室があります。

1階は当時の調度品も多く残されています。そして、115年前に建てられた建物にしては珍しく大変天井の高い気持ちのよい空間です。フランス軍の建物を模して乃木大将自身が設計したということですが、非常にモダンな作りです。まだまだ現存している昭和のマンションよりよっぽど天井が高いです。そして、夫妻で自決したという乃木大将の居室にはその際に二人が着用していた洋服や夫妻にちなんだ展示品が見られます。畳に残った血痕も今では色あせていますがわかります。自決を決意してその日に最後に撮った応接での夫妻の記念写真もその撮影場所である応接に展示されています。

窓からみた乃木大将の居室
窓からみた乃木大将の居室
窓からみた大応接

乃木夫妻の居室はどちらも窓が大きくて日当たりがよくこの部屋で一番居心地のよい場所です。自決したのは夜なので日没後かと思いますが、最後の場所としてこの部屋を選んだのはわかるような気がします。

今でもこの自決、また乃木大将の戦争の采配と生き方は賛否両論ありますが、時代に翻弄されながら自ら命を絶つことを決めた人が最後に選んだ場所が、暗くて狭い部屋ではなく、自ら設計した気持ちのよい空間だったことに少し救われる思いがしました。

2階は公開はしてないので展示パネルにて様子を知るしかありません。2階は主に乃木夫妻の二人の息子の部屋ですが、竣工して間もなく二人とも戦死しているので、この部屋で息子達が過ごした時間はほんの僅かだったはずです。

乃木大将が六本木で生を受け、晩年赤坂に住み、この地で自決し、青山霊園に葬られたその後に、近所の幽霊坂は乃木坂と改称され、邸宅の隣には乃木神社が建立され、本人の遺言で邸宅は港区の所有となりました。千代田線の駅名に乃木坂が採用され住所表記にはないものの乃木坂は赤坂の代表的な地名の一つとなっています。

なんだか遠い昔の話のように感じますが実は没後105年しか経ってません。乃木神社も決して歴史ある神社ではないのです。

当たり前に使っていた乃木坂という地名も実はこんなストーリーがあることを思い出させてくれた上に、その痕跡にふれることができたいい機会でした。

旧乃木邸はがきセット

入場記念?に旧乃木邸はがきセットをいただきました。

今まで毎年9月の命日に一般公開をしてましたが、今年から5月、9月、11月と公開が3回になりました。次回は来年5月です。日程等詳細が決定次第港区のHPここで発表されるようです。

コメントを残す