江之浦測候所その3:杉本博司

全部が見どころ

江之浦測候所その1江之浦測候所その2に続くレポートです。

ここでは、これから訪れる人を想定して書いていますので、本当に素晴らしい景色は、実際に行ってみて堪能するのが一番と思っています。ですから、詳細に全てを網羅したいところですが、実際に行くにあたり便利な情報を中心にレポートします。

運頼みなポイント

まず、事前予約制なので、当日の天候に関しては完全に運です。開設してから台風の影響で、見学中止になった日もあるようですから、とにかく晴天を祈るしかありません。

しかし、必ずしも晴天が良いかというと、もしかしたらそうではないかもしれません。

天気ごとの、季節ごとの表情が楽しめるのではないでしょうか。

とはいえ、最初に訪れるのは晴天がおすすめですね。

私は初回、晴天で本当によかったと思っていますから。

装いについて

ほとんど屋外の見学なので、季節ごとの暑さ、寒さ対策が必要です。

また、日陰の場所もありますが、基本的には直射日光にあたり続けることを前提とした装いがよいです。(特に晴天の場合)

靴も特にヒールはNGとは書いていませんが、石の階段や急斜面などの場所も少なくありません。歩きやすい靴、装いの方が無駄な労力を使わずにすみます。

江之浦測候所

 

春分秋分の日の出 

茶室「雨聴天」

少し奥まったところに茶室があります。茶道を嗜まれている杉本さんですから、茶室があるのは当然ですね。この茶室は千利休の「待庵」の本歌取りとして構想されました。(本歌取りとは古典を引用しつつ新作にその精髄を転化させる手法)

石造鳥居を抜けると姿を表すこの茶室の名前の由来は、この地にあったミカン小屋のトタン屋根を慎重に外して、茶室の屋根としたところから来ています。トタン屋根なので、雨が降るとその音が響く、響くその音を聴くという意味で「雨聴天」。なんとも洒落た命名ですね。

そして、春分秋分の日の出にはその太陽が眩い光を落とすように計算されています。

春分秋分の日の出はこの茶室と石舞台から見ることができます。

江之浦測候所「雨聴天」
江之浦測候所「雨聴天」
江之浦測候所「雨聴天」
江之浦測候所「雨聴天」

夏至の日の出と冬至の日の出

夏至の日の出は、その1で触れた夏至光遥拝100メートルギャラリーのバルコニーから、冬至の日の出は円形石舞台と光井戸をつなぐ70メートルの冬至光遥拝隧道の先から見ることができます。

おそらく昨年の冬至の日(2017年12/22)に撮影されたと思われる画像が

ここにupされてました。

各々、夏至、冬至の日には日の出公開をする予定だそうです。

測候所にてスタッフの方に問い合わせたところ、結構直前に案内をする事になると思うが、公開はするはずです、という事でした。

次回は夏至で6/21という事になりますね。日の出は4:25分頃という事ですから、車で向かわないとたどり着けません。なかなか参加するのも難しい時間帯ですが、機会があるなら見てみたいです。

江之浦測候所
江之浦測候所
江之浦測候所 光井戸
江之浦測候所
江之浦測候所

この施設は全て計算に計算を重ね、考え尽くされたものです。

自然現象と建築の融合というのでしょうか。

小田原の美しい自然と世界中から集められた様々なものが一体となって、この壮大な施設が成り立っています。この測候所そのものが杉本博司作品です。

江の浦測候所

最後に小田原文化財団のファウンダー杉本博司の言葉を引用します。

小田原文化財団 江之浦測候所 概説

悠久の昔、古代人が意識を持ってまずした事は、天空のうちにある自身の場を確認する作業であった。そして、それがアートの起源でもあった。新たなる命が再生される冬至、重要な折り返し点の夏至、通過点である春分と秋分。天空を測候する事にもう一度立ち戻ってみる、そこにこそかすかな未来へと通ずる糸口が開いているように私は思う。

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