リニューアルした長野県立美術館 – 長野県立美術館・東山魁夷館(その1)

長野県立美術館 (旧長野県信濃美術館)

以前は「長野県信濃美術館」だった善光寺近くの美術館がリニューアルし、「長野県立美術館」として2021年4月にオープンしました。

信濃美術館の頃は県立ではあるけど規模も内容も小さい美術館だったのですが、今回のリニューアルでモダンに生まれ変わったと聞いて訪問してみました。

思った以上に素晴らしい美術館だったので、併設されている「東山魁夷館」や常設展示と合わせ4回に分けてレポートします。

長野県立美術館へのアプローチ

この美術館には一般駐車場がなくクルマの場合は善光寺の参拝者向けの駐車場を利用するようにと案内があります。でも善光寺周辺の駐車場は狭いところが多いし日によっては混んでいるのであまり利用したくない雰囲気です。

ということで徒歩でアプローチしてみました。

東京から新幹線で1時間半。東京駅で買ったコーヒーが冷めないうちに長野駅に到着します。

美術館の前に善光寺にお参りしてからと思ったら、善光寺には美術館への案内図が立っていました。それも1箇所だけなくあちこちに立っているので、これなら迷う心配もなく安心です▼

善光寺に参拝して本堂を出たら本堂正面ではなく横の参道に回り込みます。

するとその参道の先に見えてくるのが長野県立美術館です▼

参道を進んで突き当りの信号を渡るとこの新しい美術館。

広い前庭とその正面に見えるのは市民向けの交流スペースと2階はミュージアムレストランです。美術館の入り口は建物の左横の奥にあります▼

駐車場はない、直通のバスもない、歩いていくなら善光寺を通らざるを得ない。さすが、1000年以上も善光寺で商売している長野らしい立地とアクセスです。

長野県立美術館の外観

新しい長野県立美術館の設計は建築家の宮崎浩。オープニング企画として8月15日までの日程で「つながる美術館」という”メイキングオブ長野県立美術館”ともいうべき展覧会が開催されています。これは建築好きには堪えられない展覧会です。

▼この下が美術館のエントランスです。

木とアルミを使ったルーバーが特徴です。

▼振り返ると美術館の建物と、その先にはさっきお参りしてきた善光寺の本堂が見えます。

こういうランドスケープを狙ったのだとよく分かるショットです。

昔の信濃美術館は鉄人28号みたいな姿でしたが、当然そんな面影はまったく残さずモダンでシャープなデザインです。

美術館の常設展示

▼まずは、エントランス脇の「Love Stone Nagano-Project」。彫刻家・冨長敦也による作品ですが、この大きな石は美術館建設のために地面を掘ったら出てきた石なのだそうです。

▼これはさわる模型。美術館とその敷地の模型です。

ただ感染症対策のため当面は眺めての鑑賞になります。

▼目玉の一つ「水辺テラス」。

ここで中谷芙二子のインスタレーション「霧の彫刻 #47610 -Dynamic Earth Series Ⅰ-」が1日8回行われます。詳しいレポートは後ほど。

実はこれが見たいがためにわざわざ長野まで見学に行ったというのもあります。

人が歩いているのは美術館本館と併設の東山魁夷館を繋ぐ連絡ブリッジです。

▼これは「水辺テラス」の上部。先程の通路を通らずに、ここを通って本館と東山魁夷館を行き来できます。

美術館の内部

フロアごとにスペースの使い方が異なり、また連結する東山魁夷館とは建物がオフセットしているので複雑な面構成をしています。

▼左の壁面は東山魁夷館と平行するようになっていますが、本館の建物本体は斜めになっているので右の壁面は平行に建っていません。

この階段を上ると2Fのフロアと水辺テラスの上部に行くことができます。

▼眼の前を横切っているのが東山魁夷館への連絡ブリッジ。

▼その連絡ブリッジを見た様子です。両館の行き来だけでなく、霧の彫刻のインスタレーションを鑑賞するにもぴったりな場所です。

▼これは「ミュザ レストラン 善」のテラス席です。

正面に見えるのは善光寺の本堂。

▼地下には大きなホールとギャラリースペースがありました。

どちらも今は使われていませんでしたが、今後大きな展覧会なども期待できそうです。

アート鑑賞だけの美術館ではなく地域の交流の場、教育の場、研究の場として意欲満載の新しい美術館でした。

これまではわざわざ行って見る機会が少なかったのですが、これで企画展が頻繁に行われるようになれば、金沢21世紀美術館のように美術館を訪問するために足を運ぶ人が増えるかもしれません。キュレーターさん頑張れ〜!!

美術館建築ガイド

美術館の建築にも重点が置かれていて、建築的な見どころもきちんと解説されています。

▼このような一覧ガイドがありますし、各所各所にもプレートが置かれて解説されています。アートファンだけでなく建築ファンにも嬉しい美術館ではないでしょうか。

▼白い壁に白いテキスト、背景が青空というなんともシュールな3階のエントランス。

傾斜地に建つ美術館なので、エントランスは1階のメインエントランスの他に3階にもあります。

ここから入ると「風テラス」という絶景の屋上テラスに直接入れるのです。これも改めてレポートします。

壁面の右下に掲示板とそこに貼られたポスターが本当に惜しい。これさえなければ完全にアートとしての美術館になるのに。

アクセス

先ほども書いたように美術館には一般向けの専用駐車場はありません。美術館直通のバスもありませんが近くまで行く路線は30分に1本程度ですがあるようです。

その代わり美術館のバス停から長野駅へ向かうバス路線はあるので帰りはなんとかなります。

一番アクセスが良いのは長野駅から善光寺へ向かうバス(これは比較的本数が多いです)に乗って善光寺まで行ってそこから歩いて10分です。参拝してから美術館に向かえるので便利です。

冬の長野を甘くみてはいけないのでなるべく4月から9月の暖かい時期に訪問しておきたいです。

「つながる美術館」展 – 長野県立美術館・東山魁夷館(その2) に続きます。

長野県立美術館・東山魁夷館

長野県長野市箱清水1-4-4 MAP

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