Tokyo Tokyo FESTIVAL スペシャル13の企画の一つPAVILION TOKYO2021/パビリオン・トウキョウ展は9人の建築家・美術家による10のパビリオンが都内各所に出現するイベントです。
PAVILION TOKYO2021
参加型の作品草間彌生「オブリタレーションルーム」、予約すれば茶室見学も可能な藤森照信茶室「五庵」、設置の許可に2年かかった会田誠「東京城」に続きPAVILION TOKYO2021の9つのパビリオンの4つ目と5つ目です。
「Global Bowl」
国際連合大学前に巨大な木のボウルが出現しました。このボウルはよく見ると網目のようになった木が複雑に入り組んでいます。一見するとシンプルなボウルですが、よく見るとどうやって作ったの?と思う複雑な作りです。そもそも木をこんなに有機的な形状にするのって簡単なことではないはずです。しかも、人が乗ったり座ってもいいというのですからある程度の荷重には耐えられる耐久性があるのです。
Global Bowlの様子は動画を参照ください。▼
平田晃久
この不思議なボウルの作者は建築家の平田晃久です。平田晃久と言えば何度か訪れている太田市美術館・図書館の設計者です。このブログでも佐藤直樹展と共に紹介しました。そう言えばこの美術館図書館も屋上やテラスがあり館内外を回遊できるようになっていました。建物もありがちな四角い箱型ではなく丸い円筒形をしていて威圧的なものではなかったです。
国連大学前の広い敷地に丸い木のお椀が出現しているさまが面白いです。▼
追記:最終日に見に行ってみたら結構木の色がいい感じになっていました。▼
ストリートガーデンシアター
国際連合大学の横にある旧こどもの城前には何やら不思議なものが建っています。こちらのストリートガーデンシアターもGlobal Bowl同様木による構造物で植栽の中に通路が設定されていて人が中に入って上から下からと眺めることができるようになっています。
ストリートガーデンシアターの様子は動画を参照ください。▼
藤原徹平
このパビリオンの作者は藤原徹平です。平田晃久同様建築家です。隈研吾建築都市設計事務所を経て現在は建築の枠にとどまらずアートや演劇、都市など他分野に越境した活動を行っています。当初の予定では自身が活動の一部としている演劇のルーツとして道の歴史に着目し「劇場のような道」というテーマのパビリオンを計画していましたが、新型コロナウィルスの感染拡大により計画を変更し、現在の「植物と人のための劇場」ストリートガーデンシアターが完成しました。
普段は見られない視点からの岡本太郎作品を見られる▼
平田晃久のGlobal Bowlと藤原徹平のストリートガーデンシアターは隣あっていますので同時に鑑賞できます。示し合わせたわけではないのでしょうがどちらも木による構造物でかたや有機的なラインを持ったシンプルなお椀でかたや木を使って直線的な通路を設置し、そこに複雑に絡み合っている植物という構成で一緒に見るととても面白いです。
追記:最終日に行ってみたら木の色も植物も変化していました。2ヶ月でこんなに変わるのですね。▼
どちらのパビリオンでもラベルに作者のスケッチがついたオリジナルウォーターがもらえました。▼
パビリオントウキョウを回るときは結構な距離を歩くことになるのでお水に提供は嬉しいです。ちなみにこの水は常温です。▼
平田晃久 Global Bowl
国際連合大学前
渋谷区神宮前5-53-70 MAP
10:00〜18:00
藤原徹平 ストリートガーデンシアター
旧こどもの城前
渋谷区神宮前5-53-1 MAP
10:00〜18:00
PAVILION TOKYO 2021
2021.7.1-9.5