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東京ビエンナーレ2020/2021 内藤礼「わたしは生きた」と宮永愛子「ひかりのことづけ」


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東京ビエンナーレ

東京ビエンナーレ2020/2021 に出展されている内藤礼「わたしは生きた」と宮永愛子「ひかりのことづけ」。二人の女性現代芸術家の作品のレポートです。

東京ビエンナーレは本来は昨年2020年に開催予定でしたが、オリンピック同様一年延期されて2021年7/10からスタートしました。

そもそも東京ビエンナーレとは1952年に始まった日本国際美術展の通称で、1999年の第18回まで隔年で開催された美術展です。

 

人間と物質展

なかでも今は亡き美術評論家の中原祐介が総コミッショナーを務めた1970年の第10回「人間と物資」展は日本の美術史に残る展覧会でした。

しかし、今でこそ評価されているものの当時は賛否両論を巻き起こした上に赤字に終わった為、次の1972年の開催を見送る事態となりました。

そんな事から東京ビエンナーレと言えば「人間と物質」展のことばかり取り上げられているので、私は「人間と物質」展、たった一回しか開催されなかった幻のビエンナーレだと勘違いしていたほどです。

そんな東京ビエンナーレが2020年に再開という事で楽しみにしていましたが、あえなく延期になり、この夏ようやくスタートしました。

内藤礼

今回の東京ビエンナーレで絶対見ておこうと決めていたのは内藤礼「わたしは生きた」です。

鑑賞には事前予約が必要なので、私は会期前からこの予約だけは絶対に取ろうとチェックしていたので今回鑑賞することができました。現在、予約は全て埋まっています。

また、東京ビエンナーレには無料で鑑賞できる作品と一般2500円のパスポートが必要な作品があり、内藤礼の「わたしは生きた」を鑑賞するには事前予約に加えてパスポートの購入が必要です。

東京ビエンナーレ2020/2021 内藤礼「わたしは生きた」

長応院「空蓮房」

会場となるのは空蓮房と言う蔵前の長応院と言う寺院の中にあるスペースです。予約時間の前に到着して、パスポートの確認、予約の確認、検温、消毒を済ませます。

一人当たり鑑賞時間は20分です。直島の家プロジェクトの内藤礼「きんざ」と同様1人で鑑賞するシステムです。きんざは1人15分ですから、こちらの方が長いです。

そして、豊島美術館や直島のきんざや水戸芸術館、金沢21世期美術館での個展がそうであったようにここも撮影禁止です。

茶室の躙口のような入り口から玉砂利の通路を通り、室内に入る時は受付で渡された使い捨てのスリッパに履き替えて入室です。

空蓮房は2006年に竣工した瞑想ギャラリーで、中は真っ白で照明はなく、わずかな隙間から入る自然光だけの空間です。この空間は豊島美術館のように内藤礼の作品のために設計されたのではないかとと見紛うくらいマッチしていました。

20分って結構長いなーと思いましたが、実際にはあっという間でした。

東京ビエンナーレ2020/2021 内藤礼「わたしは生きた」

3作品

空蓮房での観賞後に案内される親子地蔵尊にも作品があります。

さらに台東区立黒門小学校の防空壕にも作品があるのですが、小学校なので非公開です。そのため、鑑賞の際にもらえるリーフレットに防空壕の作品写真が掲載されています。

リーフレット表紙▼

東京ビエンナーレ2020/2021 内藤礼「わたしは生きた」

中ページ▼

東京ビエンナーレ2020/2021 内藤礼「わたしは生きた」

台東区立黒門小学校防空壕の写真は畠山直哉撮影です▼

東京ビエンナーレ2020/2021 内藤礼「わたしは生きた」

東京大空襲犠牲者への鎮魂の碑に捧げられた内藤礼の作品「無題」2021年▼

東京ビエンナーレ2020/2021 内藤礼「わたしは生きた」

Praying for Tokyo 東京に祈る─「わたしは生きた」

2021年7月17日(土)〜9月5日(日)15:00〜18:00/月、火、水休/完全予約制

 

宮永愛子

江戸幕府の官学所「湯島聖堂」に展示されているのが宮永愛子の「ひかりのことづけ」です。

ガラスが太陽光を浴びてキラキラと輝き、とんでもない酷暑でしたが、氷のような、涼しげな作品で少しだけ暑さが和らぐ想いがしました。

想いがしただけで、実際はあまりにも暑すぎて長時間はいられない感じだったのですが。

この作品は無料で鑑賞できます。

東京ビエンナーレ2020/2021 宮永愛子 「ひかりのことづけ」

東京ビエンナーレ2020/2021 宮永愛子 「ひかりのことづけ」

聖堂の前庭は日陰がなく、灼熱の太陽が降り注ぎます。

作品が光って綺麗ですが、正直、人間は暑くてツラいです。▼

東京ビエンナーレ2020/2021 宮永愛子 「ひかりのことづけ」

宮永愛子「ひかりのことづけ」

2021年7月11日(日)〜7月29日(木) 10:00〜16:30    湯島聖堂 前庭

東京ビエンナーレ2020/2021 宮永愛子 「ひかりのことづけ」

Praying for Tokyo 東京に祈る

東京ビエンナーレで小池一子がキュレーションしているのが内藤 礼、宮永愛子、柳井信乃という3人の女性アーティストによる「Praying for Tokyo 東京に祈る」です。

柳井信乃の作品公開は湯島聖堂で8/2-8/10(要パスポート)開催予定です。

また、内藤礼と宮永愛子作品はこのブログでも紹介した銀座の資生堂ギャラリー 第八次椿会 ツバキカイ8「このあたらしい世界」で8/29まで鑑賞することができます。

東京ビエンナーレ2020/2021 宮永愛子 「ひかりのことづけ」

最後に

東京ビエンナーレ2020/2021は各々会期がバラバラで、範囲が広く、どこで何が観られるのかがwebでよくわからないのと、何より、都内下町方面に広がるエリアを移動して鑑賞するには、あまりにも暑すぎます。

おそらくオリンピックで世界中から人が集まることを想定して開催した展覧会でしょうから仕方がないのですが、今後何度も足を運んで全部見るぞ!と言う元気が出てこないのはなぜでしょう。

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