TRILLUSION by Sprout Curation CADAN有楽町

CADAN

有楽町にある日本現代美術商協会のギャラリースペース「CADAN有楽町」は、以前に杉山健司 「I I M – 親密な美術館 -」を紹介したスペースです。

CADAN 有楽町の正式名称は一般社団法人 日本現代美術商協会/Contemporary Art Dealers Association Nipponで略してCADANです。CADANの設立は2015年ですが、有楽町のスペースは昨年2020年にオープンしました。CADANには正会員・準会員合わせて50の現代美術を専門とするギャラリーが所属しています。50の所属ギャラリーが持ち回りで展覧会を開催するのでここの展覧会をチェックしていれば現代美術の動向を簡単に掴むことができるわけです。

 

齋木克裕の立体作品▼

TRILLUSION by Sprout Curation CADAN 有楽町

Sprout Curation

7/7-7/25まで展覧会を開催しているのは神楽坂にスペースを持つSprout Curationです。展覧会はSprout Curationに所属する3人のアーティスト大塚聡、齋木克裕、ノリ服部によるグループ展で、タイトルの「TRILLUSION」は、tri=3つの、illusion=イリュージョン、trill=さえずる、 trillion=兆など3人のアーティストが制作する作品を暗示、示唆するような言葉が重なり合っています。

大塚聡

大塚聡が出品している作品は6点。入り口に展示されているのは、2019年の作品「Transmittance」です。自然光がふんだんに入るこの場所に設置されているのには理由があります。古い時計の文字盤がプリントされているのは光を透過するフィルムです。展示されている場所は夏陽が容赦なく差込み、その光を浴びた作品の表情は目には見えない速度で刻々と変化していきます。文字盤を持たない=時を刻むことがない=もはや時計の機能を失っているはずの文字盤の変化で鑑賞者は否応なく時間の流れを突き付けられるわけです。

CADAN到着時の作品の様子▼

TRILLUSION by Sprout Curation CADAN 有楽町

まるで照明が点灯したかのように明らかに文字盤が明るくなっています。電源はありませんので、自然光による変化です。▼

TRILLUSION by Sprout Curation CADAN 有楽町

アタッシュケース型の作品は、写真や動画では全く伝わらない作品です。この写真では作品の重要な部分が見えない位置から撮影しているので尚更なんだかわかりません。これは是非ギャラリーに足を運んで実物を目にして欲しい作品です。▼

TRILLUSION by Sprout Curation CADAN 有楽町

この作品は昨年Sprout Curationで開催された個展Stereo Landscapeで展示されていた作品fragment of lightです。額装を木に変更されているのですが、なんと!このフレームアーティストの手作りです。仕事が綺麗過ぎて本人作とは思えないのですが、文字盤の作品のフレームもこの作品のフレームも本人作です。そして、この作品もこの写真では全く伝わりません。現物を見ることを強く推奨します。▼

TRILLUSION by Sprout Curation CADAN 有楽町

ノリ服部の平面作品です。この作品も写真ではなかなか伝わりません。写真や映像には写しとれないという意味で確かにイリュージョンです。▼

TRILLUSION by Sprout Curation CADAN 有楽町

壁面と窓際の平面作品は齋木克裕の油彩作品です。▼

TRILLUSION by Sprout Curation CADAN 有楽町

決して狙って行った訳でなはいのですが、文字盤の作品が一番光を透過させている様子が見られたのは幸運でした。

目には見えないけれど、万物に平等に流れ、決して抗うことの出来ない「時間」の可視化ってある意味アーティストにとって永遠の命題なのではないかと感じました。

時間に余裕を持って訪問し、ゆっくりとその変化を鑑賞することをお勧めします。ちなみに私が訪問したのは15時半から16時頃です。

TRILLUSION by Sprout Curation

CADAN 有楽町

2021年7月7日(水)~7月25日(日) 月休

11時~19時 (土日祝~17時)

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