白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクルを渋谷区立松濤美術館で

渋谷区立松濤美術館で哲学的な建築家と言われた白井晟一の展覧会「白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル」が始まったので早速鑑賞して来ました。

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館


渋谷区立松濤美術館

白井晟一展の会場となる渋谷区立松濤美術館は白井晟一設計の美術館で、展覧会は渋谷区立松濤美術館の開館40周年記念展です。

松濤美術館は、区立美術館としては都内で2番目に古い美術館で1981年に開館しました。また、白井晟一が設計した美術館は2館だけなので松濤美術館は、数少ない白井晟一による美術館建築の一つです。

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

ちなみに一番古い区立美術館は1979年開館の板橋区立美術館で、白井晟一が設計したもう一つの美術館は、松濤美術館と同じ1981年に開館した静岡市立芹沢銈介美術館です。

芹沢銈介美術館と松濤美術館は、建てられた時期が近いため、外壁に使われている花崗岩(紅雲石・韓国産)、館内のアイキャッチの噴水、光天井として用いられている美しいオニキス、調度品など類似している点が多くあります。

松濤美術館についてはこちらの記事を参照ください。

設計 白井晟一 渋谷区立松濤美術館


展覧会構成

「白井晟一入門」は第一部と第二部で内容が変わる展覧会です。第一部の会期は2021年10月23日(土)~12月12日(日)で「白井晟一クロニクル」です。

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

第1部:白井晟一クロニクル

第1部では、白井晟一の設計した松濤美術館展示室でスケッチ、オリジナル図面、建築模型、竣工写真などの建築の仕事に加え、白井晟一による装丁デザイン画や書、また白井晟一に多大な影響を与えた義兄で画家の近藤浩一路の絵画作品や日記など、建築の仕事と周辺資料から白井晟一の活動の全貌を辿っていく展示内容です。

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

2階展示室

第1会場である2階では、序章:「建築家となるまで」、第1章:「戦前期 滞欧をへて独学で建築家へ」、第2章:「1950~60年代 人々のただなかで空間をつくる」の3つのセクションと建築家ではないもう一つの側面として「書と装丁」が展示されています。

書と装丁は、2階奥の特別陳列室に展示されています。様々な資料と共に本人直筆の装丁や書を見ていると才能豊かな人だったことがよくわかります。

また、建築の専門教育を受けたわけではなく、独学だったことがかえって良い結果となり、独創的な建築の数々を世に送り出したのだと思いました。白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

地下展示室

第2会場の地下では、第3章:「1960~70年代人の在る空間の深化」、終章:1970~80年代「永続する空間をもとめて」の展示です。

特に終章の「アンビルド未来建築計画」の一つ「原爆堂」に関しては、模型、図面だけでなく竹中工務店制作による映像で実現しなかった原爆堂をフルCGで鑑賞することが出来ます。実現していたら絶対訪れたい建築だったはずです。


注意点

展示室内撮影禁止

以前は展示室でも撮影可能な展覧会もありましたが、最近の松濤美術館は、この展覧会に限らず、展示室内撮影禁止が多いです。今回も第1会場、第2会場共に展示室内は撮影禁止です。

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

ただし、1階にあるNOAビル▼と原爆堂▲の模型だけは撮影可能です。

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

個人的に、NOAビルのすぐ裏に住んでいたことがあるので、この建物には愛着と親しみがあります。実は、初めて見たときは、ちょっと薄気味悪いと感じたんですけれど。

ひときわ異彩を放つNOAビルの写真。この写真に以前住んでいたところがバッチリ写っていました。▼

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

飯倉の交差点にそびえ立つNOAビルについてはこちらを参照ください。

白井晟一:NOAビル


事前予約制

平日訪問の場合は、予約なしでもいいのですが土日祝日、そして展覧会の最終週(第1部 :12/7~12/12、第2部: 1/25~1/30)は平日も含めて事前予約制が導入されますので要注意です。

事前予約制導入期間は、招待券や招待状があってもweb予約が必須になります。予約は14日前から受付開始です。予約はこちらから

このミラーも開館当時からあるもので、白井晟一セレクト。ここにはソファセットがあったのですが、コロナの影響で現在は撤去されています。▼

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

白井建築では、白井自身が選んだ家具や調度類が収められています。松濤美術館開館当時の写真によると、古い燭台を改造したスタンドライトや、壁面に掛けられた タペストリー、古い石像などの品々が松濤美術館の空間を引き立てるように配置されていました。

来年スタートする第二部では、現存する松濤美術館の家具を可能な限り集め、さらに白井晟一自身が手元においた愛蔵品も加えて、松濤美術館開館当時の空間を再現するインスタレーション展示が見られる予定です。これは楽しみですね。

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

白井晟一グッズ

訪問したことのある方はご存知だと思いますが、松涛美術館は非常に小規模な美術館なので、ミュージアムショップがありません。展覧会によっては1階に特設ショップが設けられますが、白井晟一展では、グッズの見本や書籍のサンプルが展示されていて、入り口のチケットカウンターで購入するシステムです。

白井晟一の書やスケッチのポストカード。棚には展覧会図録と共に関連書籍が販売されています。▼

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

白井晟一の書がデザインされたオリジナルトートバッグです。渋い。あとオリジナルグラスもありました。▼

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

オリジナルグラス▼

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館

松濤美術館の一筆せん▼

白井晟一入門 第1部/白井晟一クロニクル 渋谷区立松濤美術館


展覧会基本情報

渋谷区立松濤美術館 開館40周年記念「白井晟一 入門」

第1部/白井晟一クロニクル :2021年10月23日(土)~12月12日(日)
第2部/Back to 1981 建物公開 :2022年1月4日(火)~1月30日(日)

10:00-18:00 月休 *土日祝日・最終週は日時指定制

一般1,000円、大学生800円、高校生・60歳以上500円、小中学生100円 渋谷区民割引あり

金曜は渋谷区民無料

リピーター割引
観覧日翌日以降の会期中、有料入館券の半券と引換えに通常料金2割引き

東京都渋谷区松濤2丁目14−14 MAP

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