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東京都内建築巡り <原宿>2つの神社と新旧の原宿の顔 コープオリンピア と WITH HARAJUKUなどなど

記事の評価

遠くに行かなくても都内にはたくさん見るべき建築があります。今回はJR山手線と東京メトロ千代田線が通る原宿駅/明治神宮前駅周辺の建築です。

感染拡大がまたまた深刻化してきた現在、建築巡りは屋外ですし、密になることもありません。敵は寒さだけ!暖かくして都内建築巡りに出かけましょう。

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明治神宮

原宿駅を降りたらまずは明治神宮です。明治神宮は、1920年(大正9年)に創建された明治天皇昭憲皇太后を祭神とする神社です。初詣の参拝者は毎年全国第一位で通常だと三が日だけで300万人越えの参拝者になります。

また、明治神宮の杜は、人工林が意図的に自然林化されたものです。人工的に作っても100年でこんな豊かな森ができるんですね。

この緑地は学術的に日本における近代造園学の創始とされています。更に、緑地が少ない都心部では普通は見られないような生物が生息していて動物学・昆虫学的にも非常に貴重な存在なのです。

ですから、無闇生き物を捉えたり、草木を抜いたりしないようにしたいですね。誰もがそんな気にならないくらい神聖な空気が漂っていますが。

神社はなるべくなら午前中に参拝した方が良いとされている説があるので、まずは午前中に明治神宮で参拝をして、心を清めて建築巡りをスタートします。

明治神宮社殿の造営は、内務大臣所管の明治神宮造営局が担当しました。設計は伊東忠太の監督のもと、安藤時蔵と大江新太郎が行いました。

1945年(昭和20年)4月、太平洋戦争の空襲で、本殿、拝殿を含む中心部分の社殿が焼失してしまいました。しかし、拝殿の南に建つ南神門・東神門・西神門やその周辺の建物群は創建当時のものです。

2020年(令和2年)本殿(写真下)、内拝殿、外拝殿などの社殿36棟が国の重要文化財に指定されました。

参拝したら帰路につく人が多いのですが、広い広い明治神宮の境内には、実はまだまだ大きな広場やその他施設があるのです。時間に余裕があれば明治神宮宝物殿なども見学しましょう。

明治神宮宝物殿(写真下)は、1915年(大正4年)から工事を開始し、1921年(大正10年)竣工。

伝統的日本建築の意匠を取り入れた鉄筋コンクリート造建築で、伊東忠太と佐野利器の指導のもと明治神宮造営局によって行われました。

日本における鉄筋コンクリート造の大規模建築物の初期の事例として貴重な建物です。

宝物殿の公開は期間限定です。公開については明治神宮の公式HPに案内が出るようです。

2021年春に彫刻展「気韻生動」が開催され中に入ることができました。その時の中の様子はこちらの記事を参照ください。外観も荘厳ですが、中もとてもいい感じです。▼

彫刻展「気韻生動」明治神宮宝物殿 展覧会もいいけど建築もいい。

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明治神宮ミュージアム

2019年に新規オープンした明治神宮内にあるミュージアムです。設計は飛ぶ鳥を落とす勢いが長らく続いているあの隈研吾です。

現在、宝物殿の所蔵品の一部はここのミュージアムで見ることができます。展示を鑑賞するには入館料が必要です。

コロナ前はこのロビー空間でも展覧会を開催していましたが、現在は特に何もやってないことが多いようです。▼

隈研吾設計の明治神宮ミュージアムについては詳細この記事を参照ください。▼

隈研吾設計 明治神宮ミュージアム

明治神宮

日の出と共に開門し、日の入りに合わせて閉門 開閉門の時間はコチラ

渋谷区代々木神園町1−1 MAP


猿田彦珈琲 The Bridge

新しい原宿駅の駅舎の上にある猿田彦珈琲 The Bridge原宿駅店は、谷尻誠・吉田愛のサポーズデザインオフィスが内装デザインを担当しています。

中央が吹き抜けていて、小さい小さいアマン東京のロビー空間のようです。▼

駅上なのでアクセスがよく、朝早くからオープンしているので、明治神宮参拝の前でも後でもちょっと休憩がてらインテリアの見学するのにいいですね。

このお店の内装についてオーナーからのオーダーは「小津安二郎の世界観」だったそうです。

残念ながら私には小津の世界観は感じられなかったのですが、奥に畳ベンチの席があったりして、和のテイストをインテリアに取り入れていたのはそういうことだったのか、と後から思いました。てっきり明治神宮横だからなのかと思っていました。

丹下健三設計の名作国立代々木競技場第一体育館の勇姿を眺めながらコーヒーをいただける一番奥の窓際の席が私にとっては特等席です。

猿田彦珈琲 The Bridge原宿駅店 

8:00-21:00 不定休

渋谷区神宮前1丁目18−20 原宿駅 2階 MAP


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WITH HARAJUKU

原宿駅と向かい合うようにして立つWITH HARAJUKUの設計は伊東豊雄です。この施設は新しい原宿駅の顔です。

原宿駅のホームを挟んで明治神宮の杜と向き合って建っています。このエントランスの鳥居のようなゲートは、明治神宮へのリスペクトの表現でしょうか。▼

WITH HARJUKUは、下層階にユニクロやIKEA などが入り、上層階はレジデンス、中間階にはホールなどで構成された複合商業施設です。

新型コロナウィルスの感染拡大に伴い開業が2回ほど延期されましたが、2020年6月にオープンした原宿駅前の新しいランドマークです。

明治神宮の杜を一望できる3階のテラスには、フランス人アーティストのXavier Veilhan(グザヴィエ・ヴェイヤン) によるアートワーク作品「La Statue de Harajuku」が設置されています。

グザヴィエ・ヴェイヤンといえば2021年3月から5月にかけてペロタン東京での個展「Chemin Vert/緑の小道」が記憶に新しいところです。▼

原宿駅と反対側には屋上緑化テラスがあり、階段状に地上から5階屋上テラスまで段々に積層されています。

テラスは夜間まで一般開放されています。パサージュから直接アクセスが可能になっているので竹下通りから直接入ることができ、原宿駅の人の流れが変わりました。

WITH HARAJUKU

開館時間 7:30~23:30  *営業時間は各店舗ごとに異なります。

渋谷区神宮前1丁目14−30 MAP


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コープオリンピア

昔からある原宿駅の顔で、いわゆる高級マンションの先駆けです。現在でもその立地とブランド力で人気の高いヴィンテージマンションで、設計は清水建設、竣工は1965年、今年でなんと築56年になります。

コープオリンピアというその名前は、竣工の前年1964年に開催された東京オリンピックを由来としています。竣工時1965年で分譲価格が1億円越えの部屋もあったという元祖億ションですから、そのルーフテラスにはなんとプールもあるんです。

コープオリンピアにはモデルとなった住宅があり、それはなんとあの近代建築家の巨匠ル・コルビジェが設計し1952年に竣工した「都市のなかの都市(city within a city.)」をテーマにしたユニテ・ダビタシオン(フランス、マルセイユ)です。コープオリンピア竣工の13年前にできた住宅です。

ユニテ・ダビタシオンは、18階建て全337戸最大約1,600人が居住する巨大マンションでした。

そこには店舗だけでなく保育園、ジム、ランニングトラック、そしてプールまであって、まさしく立体都市そのものでした。

コープオリンピアは、前述のルーフテラスのプールを始めユニテ・ダビダシオンのあらゆる影響を受けているのです。

しかし、周囲に何もなかったユニテ・ダビダシオンは、マンションそのものが都市化する理由がありましたが、コープオリンピアは、周囲があまりにも豊かだったためにむしろ周囲の都市と同化し融和していく住宅だったのです。

角度をふることで各部屋の採光を最大化したギザギザの特徴的な窓、そのモダンでフォトジェニックな外観は、様々な媒体の被写体となってきました。乃木坂46『夏のFree&Easy』PVでも使われています。

1階の中華料理店「南国酒家」は、コープオリンピア竣工当初からあるお店で、コープオリンピアの販売を担当していた歴史ある高級分譲住宅会社東京コープが経営しています。

現在は、建て替え問題で長らく揺れているコープオリンピアですが、遠くフランスマルセイユにあるル・コルビジェのユニテ・ダビダシオンに思いを馳せつつコープオリンピアが見つめてきた原宿という街の歴史を肌で感じてみてください。

個人住宅ですので内部に入ることはできません。見学は外観のみです。

コープオリンピア

渋谷区神宮前6丁目35−3 MAP


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ルアール東郷

ルアール東郷は東郷神社内にある結婚式場です。ここの設計も明治神宮ミュージアム設計と同様に隈研吾によるもの。ただし、デザイン監修となっているので、通常の担当物件に比べると外観のデザイン監修だけのようです。

こうやって切り取るとまるで清澄白河のkoffee mameya Kakeruの象徴的なカウンターバックのように見えなくもないですね。▼

水盤に囲まれた、まるで水の上に浮かんでいるかのような施設です。横には木でできた菱形のプランターがきれいに整列しています。

冬場に行った写真なので緑がやや元気がない感じですが、夏場はもう少しプランターから飛び出るような勢いがあります。▼

側面の様子です。非常に印象的な壁面装飾です。夏だと地面の芝生や周囲の木々も緑なので豊かな緑の中の水に浮かぶ結婚式場となるわけです。

春になると桜が綺麗です。▼

パンデミック以前はレストランとして営業していた時期もありましたが、今は披露宴の会場としてだけ利用されているようですので招待されない限り中に入れる機会はなさそうです。

ここにはベンチがあったりして、近隣にお勤めの方?がお弁当を食べていました。誰でも入れる場所ですが結婚式が行われている時は配慮が必要ですね。

ちなみに隣接するマンションパークコート神宮前の外観のデザイン監修も隈研吾によるものです。

ルアール東郷

渋谷区神宮前1丁目4−20 2F パークコート神宮前 1階 ・2階 MAP


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東郷神社

明治神宮が明治天皇と昭憲皇太后を祀った神社なのに対し、東郷神社は日露戦争時の日本海海戦で有名な東郷平八郎元帥を祀った神社です。

そのため、勝負運のご利益があるとして、恋愛学業、スポーツなどで勝負をかけようとする人に人気があるようです。

どちらも実在の人物を祀った神社であること、そして創建してからまだ間もないという点で共通点があります。とはいえ明治神宮が創建100年になりますが、こちら東郷神社は1940年創建なのでまだ82年の神社です。

神社としては非常に新しいので狛犬のデフォルメも斬新です。▼

神殿はオーソドックスなもの。ここが原宿であることを忘れてしまいそうです。

建築巡りの中盤で今後の仕事や勉強の成功を祈願しましょう!

東郷神社

開門4〜10月:6:00、11月〜3月:6:30   閉門 17:00

都渋谷区神宮前1丁目5−3 MAP


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東急プラザ表参道原宿

2012年4月に開業した東急プラザ表参道原宿は、表参道と明治通りの交差点、ラフォーレ原宿の向かい側に位置します。

名前の通り表参道駅と原宿駅との中間地点にあって設計は中村拓志です。欅並木が表参道の固有性であることから、建物と樹木が一体化したデザインとなっています。まるで樹木が宙を浮いているかのようなデザインです。

交差点からだと屋上テラスの樹木が見えにくいのですが、誰でも登れる屋上なので、一度行ってみてください。

屋上テラスはすり鉢状の広場になっています。

また、エントランスから3階まで続くエスカレーターがこの建物の最大のポイントで、多面体ミラーによる体験型の動線となっています。

そこはまるで万華鏡の中に迷い込んだような幻想的な景色が広がり、店内への高揚感を高めてくれます。

どこからが店内でどこからが店の外なのか、その境界線が曖昧で、さら視線は多面体ミラーに映る不思議な景色に惹きつけられ、いつの間にか店の中に誘われてしまいます。

この仕掛けはかつてこの地にあったセントラルアパートメントのミラーの外装からヒントを得ています。

開業時は異質な存在に感じたこの建物も十年の時間が建ってすっかり原宿の顔となりました。

東急プラザ表参道原宿

B1F~5F 通常11:00~21:00 <1月21日~当面の間> 11:00~20:00 

スターバックス・bills 通常8:30-23:00 <1月21日~当面の間> 8:30~21:00

渋谷区神宮前4丁目30−3 MAP


最後に

原宿駅から東急プラザ原宿表参道のある明治通りまで、まっすぐ歩けばものの数分ですが、建築を巡りながら、参拝しながら、そして新しい建築、歴史のある建築を巡るとあっという間に時間が経ってしまいます。

買い物しながら、カフェ巡りをしながら、建築巡りも楽しいですね。

原宿周辺の建築巡りの参考になれば嬉しいです。

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