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国立新美術館 李禹煥/Lee U fan 鑑賞前に知っておきたいポイントまとめ 撮影可能に!噂の横向き展示作品


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六本木・乃木坂の国立新美術館に李禹煥/Lee U fan展を観てきました。

どんな展覧会?見逃しそうな作品とかある?音声ガイドは?ミュージアムグッズは?日時指定の予約制なの?写真撮影できる?何か注意事項とかある?など鑑賞前に知っておきたい情報、知っていると便利なポイントをまとめてみました。

国立新美術館の李禹煥展は2022年11月7日に終了しました。巡回先は兵庫県立美術館です。

国立新美術館 李禹煥
国立新美術館 李禹煥
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李禹煥

もの派のアーティストとして世界的に有名な李禹煥/Lee U fan(リ・ウーファン/リ・ウーハン/リ・ウファン)は、直島の安藤忠雄設計の李禹煥美術館がだけでなく、韓国釜山、フランスアルルと世界中に3つの個人美術館があります。

そんな偉大なアーティストですが、なんと今回の展覧会が東京で初の大規模個展。そして、国立新美術館開館15周年記念の節目の展覧会でもあります。

作品は、直島の李禹煥美術館や原美術館をはじめとして東京国立近代美術館、国立国際美術館、東京都現代美術館、神奈川県立近代美術館、世田谷美術館、豊田市美術館など日本中の美術館から李禹煥作品が大集合しています。

直島 李禹煥美術館
直島にある安藤忠雄設計の李禹煥美術館のアプローチ

展覧会構成

展覧会会場は国立新美術館の企画展示室1Eです。大きく分けて前半が立体作品で後半が平面作品です。

ちょうど中間地点で折り返すところに野外展示場があり、そこに直島の李禹煥美術館に2019年に設置された「無限門」のちょっと小さいバージョンの作品「関係項ーアーチ」が展示されています。

直島 無限門
直島の李禹煥美術館にある「無限門」アーチ越しに瀬戸内の水平線が美しい

このアーチ作品は、2014年のベルサイユ宮殿での展覧会の際に、李禹煥が冬の長野でみた虹の美しさにインスパイアされて制作されたものです。

国立新美術館 李禹煥
六本木の美術館だとこのサイズになっちゃう。

「関係項ーアーチ」を六本木という都会の中で堪能したら、折り返しの展示は全て平面作品です。決して総点数は多い展覧会ではありませんが、李禹煥の作品世界を網羅した内容の濃い展覧会になっています。

この展覧会を見て一番強く思ったのは、直島に行きたい!と言うことです。

これまでに何度も訪問していますが、六本木の空の下でコンパクトなアーチをみたら、李禹煥が本当に作りたかったサイズのアーチ(無限門)を雄大な直島の自然の中でまたみたい!と思いました。

是非、展覧会動画も参照ください。▼

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2つの屋外作品

展示室の一番奥に行き着くと、屋外展示場に「関係項ーアーチ」が展示されています。

国立新美術館 李禹煥
午前中早めの時間

▲同じ日に撮影したものですが、時間によって影の出方が違います。▼

天気や季節によって見え方が変わるのもこの作品の面白いところです。

国立新美術館 李禹煥
午前中の遅めの時間

アーチ作品を見逃すことはないと思いますが、もう一つの屋外作品は、アクセスの仕方によっては見逃してしまう可能性があります。

以前まで吉岡徳仁の茶室「光庵」が設置されていた場所に「関係項ーエスカルゴ」が設置されています。▲

見逃し厳禁作品

東京メトロ千代田線乃木坂駅から国立新美術館にアクセスすると、駅から美術館が直結しているので、「関係項ーエスカルゴ」作品の前を通りません。

あまりの暑さに乃木坂駅から展示室へ直行して、そのまままた乃木坂駅から帰ってしまうと見逃してしまいますから要注意です。

作品リストやガイドマップにもこの作品の位置については書いていません。

国立新美術館 李禹煥
関係項ーエスカルゴ

中に入れる作品

作品「関係項ーエスカルゴ」は中に入ることが可能です。さて中はどんな感じでしょう。

李禹煥
関係項ーエスカルゴ

西陽が射して幻想的▲

中の様子は是非動画を参照ください。▼

中まで入って見上げるといつもの空も違って見えます。

李禹煥 国立新美術館
晴天の日のエスカルゴ
李禹煥 国立新美術館
夕暮れ時、西陽を受けるエスカルゴ
李禹煥 国立新美術館
夜のエスカルゴ

何度も通って、いろんな表情のエスカルゴを撮影して見ました。

さて、どの季節、その時間のエスカルゴが好きですか。

みられない作品

作品リストを見て気づいたのは「関係項ー無限の糸」と言う2022年の新作が、巡回先の兵庫県立美術館にしか出品されないと言う事実!

なんか残念。どんな作品なんだろう。気になる!

安藤忠雄設計の兵庫県立美術館の象徴的な場所である螺旋階段の吹き抜け空間に糸が張られ、床面に円形の鏡が配置されるというインスタレーションでした。(2022.12追記)

リストに未掲載の2作品

作品リストには掲載されていない平面作品が2点出品されています。この2作品が兵庫県立美術館にも巡回されるのかどうかはわかりません。

もしかしたら、出品は東京だけかもしれません。

充実の音声ガイド

入口でQRコードから無料の音声ガイドへ繋げることができます。内容は14章で構成されており、ナビゲーターに中谷美紀、キュレーター解説として国立新美術館の主任学芸員米田尚樹の語り、そして李禹煥本人の話も聞くことができます。

全部で30分の音声ガイドはとても充実しています。アクセスしてから2時間聞くことが可能です。

音声ガイドを集中して聞きたい人はイヤホンを持参した方が良いかも。

国立新美術館 李禹煥
会場で配布されている作品リスト、音声ガイドマップ、鑑賞ガイド
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ミュージアムグッズ

展覧会図録やポストカード、Tシャツにエコバック、サコッシュ、ポスター、など様々なグッズが販売されています。

国立新美術館 李禹煥
ポストカードの数々

李禹煥作品はたとえリトグラフであってもなかなか購入できないけれど、グッズやポスターなら購入可能です。▲

国立新美術館李禹煥
李禹煥お干菓子

特筆すべきは、京都で開催しているBRIAN ENO AMBIENT KYOTO/ブライアン・イーノ・アンビエント・キョウトのイーノショップでも販売されていた京都の老舗和菓子屋鍵善良房による李禹煥展覧会特製和菓子です。▲

展覧会図録は、全く同じ値段でAmazonで8/16より購入可能です。プライム会員だったら送料無料なので、重い図録を持って帰るより便利です。▼早く読みたい方は会場で。

あわせて読みたい「余白の芸術」▼

鑑賞前に知っておきたいこと

李禹煥の展覧会を目一杯楽しむために鑑賞前に知っていると便利な、知っておきたい情報・ポイントをまとめました。

入場チケット

今回の展覧会は予約制ではありません。ですから事前にチケットを購入する必要はありませんが、私はスムーズに入場したいので、オンラインチケットを購入してから行きました。

事前予約制ではありませんから、オンラインチケットを買っておけばいつでも好きな時に訪問可能です。会期後半になるとチケットを購入するだけで行列…なんてこともあり得ないことではありません。

国立新美術館 李禹煥
会場入口

床は不安定

今回の展覧会で前半の立体作品の展示室は玉砂利が敷いてあったり、作品の一部として不安定な床や鏡面の床などがあります。

ヒールの高い靴、厚底の靴、短いスカートなどは避けた方が良いでしょう。

私が展覧会を鑑賞していた時、とんでもない轟音が鳴り響き、何事かとびっくりしてみてみたら、車椅子のグループが鑑賞に訪れていて、玉砂利の展示室を進んでいる音でした。後ろで車椅子を押している人達もすごい大変そうでした。

足元からも作品を感じることができる!と私はその感触を楽しんでいましたが、ユニバーサルデザインが当たり前になっている昨今、床に何かを敷き詰めると言うのも大変な人たちがいるんだなと気づきました。

でも、もしかしたら、車椅子に乗ってる人達は、その激しい揺れと轟音を含めて非日常を楽しんだのかな。

また、アクリルが敷かれている展示室や鏡面仕様の場所を歩く作品があります。スカートの中が気になる方は短いスカートもやめておいた方が良いでしょう。

一部床にある作品の上を歩くことはできますが、すべての作品触ることはできません。

国立新美術館 李禹煥
屋外展示場は玉砂利。ドア付近だけ開閉できるように玉砂利プリントされた床。
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写真撮影について

展覧会の写真撮影は残念ながら禁止です。ただし、屋外展示の2つの作品だけは撮影可能です。

作品タイトルで言うと前述した「関係項ーアーチ」と「関係項ーエスカルゴ」の2作品です。

会期後半に再訪したところ、いつの間にか撮影についての方針が変更されていました。

途中から撮影の方針を変更するってどうなんでしょうか。再訪できる人はまだいいけれどわざわざ地方からきた人とかショックですよね。

外部にある「関係項ーアーチ」と「エスカルゴ」は動画の撮影も可能です。

李禹煥
会期前半にはなかった案内表示。会期途中から撮影可能エリアができた。ひどい!

途中からの方針転換はないですねぇ。▲ 事故が起きて立ち入り可能エリアが変わるとかなら理解できますけれどね。

会期前半に思ったほど人が入らなくて変更したんでしょうか。解せないなぁ。

国立新美術館 李禹煥
関係項ーアーチ

縦作品が横に展示?

写真撮影が可能になったので、縦位置横位置どっちが正しい?と噂になっている作品を撮影してきました。

国立新美術館 李禹煥
噂の縦位置作品が横位置で展示されている「照応」はこれ

これまでは縦位置で展示されていた「照応」ですが、今回国立新美術館での展示の際に李禹煥本人が横位置の方がいいなぁと言って横位置で展示されています。

▲サインを確認するとなぜか右上に書かれているので、元々は縦位置だったことがわかります。

この作品、巡回先の兵庫県立美術館でも横位置に展示されています。(2022.12追記)

ポイントまとめ

・予約制ではない=オンラインチケットも販売中

・屋外作品は2つ=この2作品のみ撮影可能

・音声ガイドは無料=イヤホンあるといいかも

・床が不安定&鏡面=ヒールとミニスカートは避けた方が無難

展示室内は撮影禁止 →いつの間にか一部エリア撮影OKに変更 外部の2作品は動画の撮影も可能

とんでもなく直島に行きたくなる!

それでは、ぜひ李禹煥展を心ゆくまで堪能してください。

直島の宿泊はこちらの画像から↓

黒川紀章設計の美しい美術館建築については動画を参照ください。▼

基本情報

国立新美術館開館15周年記念 李禹煥

2022年8月10日(水)~11月7日(月)火休

10:00~18:00 金土20:00まで

入場料 一般1700円、大学生1200円、高校生800円 

オンラインチケット

国立新美術館

港区六本木7丁目22−2 MAP

アクセス:東京メトロ千代田線乃木坂駅6出口(美術館直結)、東京メトロ日比谷線六本木駅4a出口徒歩約5分、都営地下鉄大江戸線六本木駅7出口徒歩約4分

巡回先情報

兵庫県立美術館開館20周年記念 李禹煥

2022年12月13日[火]-2023年2月12日[日]

10:00-18:00  月休、年末年始(12月31日-1月2日)休

入場料:一般1600円、大学生1200円、70歳以上800円、高校生以下無料

兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1丁目1−1 MAP

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