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東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」


記事の評価

西沢立衛との建築ユニットSANAAなど建築家として世界的に活躍する妹島和世(せじまかずよ)が2022年7月に新館長に就任したことで話題になった東京都庭園美術館で、特別展示「ランドスケープをつくる」が始まりました。

記念すべき第1回目は、石上純也建築設計事務所と熊谷組が進めているプロジェクト「徳島文化芸術ホール(仮称)」です。会場となるのは庭園美術館のチケット売り場後方で元ミュージアムショップだったスペースです。展示室ではプロジェクトの 模型や図面、映像などを見ることができます。

東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」

庭園美術館の正門のすぐそばにある展示会場は、旧朝香宮邸時代には門衛所だった場所

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ランドスケープをつくる

建築家妹島和世が東京都庭園美術館の館長に就任したのは2022年7月1日です。就任から約3ヶ月で早くも館長妹島和世による企画展示がスタートです。

庭園美術館の特徴の一つとして、美術館の建築が旧朝香宮邸であったため、都心にありながらも広大な庭園の中にある美術館であることが挙げられます。そこで、「ランドスケープ」をキーワードに今後庭園美術館ではさまざまな活動をしていくそうです。

冒頭の新館長妹島和世による挨拶でそのようなことを語っておられました。

東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」

館長のごあいさつ

展示室にあった館長のごあいさつパネルでも同様の内容が書かれていました。

東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」

妹島和世新館長

以下引用です。▼

ごあいさつ
このたび東京都庭園美術館では、 朝香宮邸時代に門衛所として建てられた建物を活用し、 「ランドスケープをつくる」 を総合テーマとした企画展示を行うこととなりました。
初回となる本展では、 熊谷組と石上純也建築設計事務所を中心とする設計企業体の現在進行中の計画である 「徳島文化芸術ホール (仮称)」 のプロポーザル時案をご紹介いたします。
21世紀は環境の時代と言われています。 旧皇族朝香宮家の邸宅として建てられたアール・デコ様式の稀有な建築を美術館としている当館は、 来年開館40周年の節目を迎えます。 これを機に、 当館では「ランドスケープ」をキーワードとしつつ、 本館建物とともに今日に伝えられている緑豊かな庭園や附属施設をひとつの構成要素と捉え、 様々な活動を展開して参ります。2022年10月 東京都庭園美術館 館長 妹島和世

次回は、横浜国立大学大学院Y-GCAの学生による「スカイハウス研究」の展示が12月6日からスタートする予定です。

東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」

挨拶する妹島和世館長と石上純也の両氏

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徳島文化芸術ホール(仮称)

トップの交代や建設予定地の所有権問題などで揺れ動いた「徳島文化芸術ホール(仮称)」ですが、2021年9月19日公募型プロポーザルで熊谷組、石上純也建築設計事務所、IAO竹田設計、アクト環境計画、ピーエス三菱、野村建設工業で構成されるJVに決定しました。

東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」

展示風景

JVが提案した施設は地下1階・地上5階建てで、延べ面積は約1万4000m2。

施設の北側に約1950席の大ホール、中央にエントランス広場、南側に小ホールといった機能が配置されています。

石上純也はこの時の公開プレゼンテーションで「“箱”ではなくランドスケープをつくることを目指した。複数のテラスを設けることで、施設全体で多様な活動が生まれる」と語っています。

東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」

計画の模型

展示ではわざわざ「プロポーザル時案」と明記しているので、実際にはもっと保守的且つ経済的な建築になってしまう可能性が高いです。

そういう意味でもプロポーザル時の計画を見ておくと、今後完成したときに、どのくらいの計画がこのまま実現し、どこがどう計画変更されたかがわかるので面白いかもしれません。

東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」

花びらが舞うようにテラスを配置する計画のスタディ

そして、妹島和世はこの時のプロポーザルの審査委員長でした。自分の選定した建築計画の展示というわけです。

また、次回の展示は横浜国立大学大学院Y-GCAの学生による展示と研究発表ですが、妹島和世は横浜国立大学大学院の名誉教授です。

まだ館長に就任して3ヶ月ですから内輪感強めなのは仕方のない事ですが、今後はもっと幅広い展示が展開されるに違いありません。

それにしても、東京都現代美術館や東京都写真美術館は特にその傾向が顕著なのですが、大企業の会長、社長や実業家などが代々館長に就任している東京都歴史文化財団の美術館館長の中では、早くも実働しているのはすごいと思いました。

妹島館長の今後の活躍に期待大です。

展示内容

展示は、徳島文化芸術ホール(仮称)だけではなく、石上純也といえば最近ではKAIT 広場が有名ですが、デザインされた庭と言えば那須の「水庭」です。

東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」

水庭

水庭の写真と模型も展示されています。

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朝香宮邸

また、庭園美術館といえば、アンリ・ラパンらが手がけた貴重なアールデコ建築です。

重要文化財に指定されていて、美術館の建築そのものが巨大な美術品という珍しい美術館です。

その辺りの詳細については美術館のアールデコ建築については別記事を参照ください。

東京都庭園美術館 館長 妹島和世 企画 特別展示「ランドスケープをつくる 石上純也 徳島文化芸術ホール(仮称)」

旧朝香宮邸の写真

朝香宮邸の当時の写真や図面も展示されています。▲この写真を見てから美術館に行くか、美術館を鑑賞してからこちらを見るか。さぁどうする?

尚、この展覧会は入場無料ですが、庭園と庭園美術館に入るには入場料が必要となります。

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基本情報

特別展示「ランドスケープをつくる」

第1回 石上純也「徳島文化芸術ホール(仮称)」

2022年10月28日~12月4日

10:00-18:00 月休 入場無料

東京都庭園美術館  正門横スペース(旧ミュージアムショップ)

港区白金台5丁目21−9 MAP

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