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建築の神様からの贈り物

建築の神様からの贈り物 vol.10 & 12 贈り物の宝庫!アンリ・ラパン・杉本博司 監修 東京都庭園美術館
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東京メトロの白金台駅から徒歩で約5分、JR目黒駅からも徒歩圏内の東京都庭園美術館は、都営バスでも気軽に行けることもあり、ここ数年は年に4回ほど開催されている企画展をほぼ全て鑑賞している。中には2回3回と通った展覧会もあるくらいの超絶リピーターだ。

当然、杉本博司設計監修、新素材研究所設計の新館がなかった頃から通っているので、これまでの変遷も過去20−30年くらいなら記憶にあるかもしれない。覚えてないことも多いけれど。

最初にここを訪れたのがいったいいつだっかたははっきりとした記憶が乏しいものの、90年代あるいは80年代後半だったのではないだろうか。

その頃は、白金台の駅はなかったので目黒から歩いて向かっていた。現在は、白金台までバスで行くので目黒駅から向かうことはあまりなくなった。しかし、目黒駅からは権之助坂を降りた目黒川沿いに目黒区美術館があるため、合わせて行くことも少なくない。

余談が長くなったが、どうしてこんなにこの美術館に魅了されているかといえば、展覧会ももちろんだが、本館の美術館建築そのものが巨大な工芸品、あるいはアート作品と言ってもいい存在だからだ。

ここが、皇族朝香宮の邸宅だった場所であることは知らない人はいないくらい有名な話だ。パリに長らく滞在した朝香宮ご夫妻が、アール・デコ博覧会に魅了され、フランス人デザイナーのアンリ・ラパンらに依頼して建設した、いわばアール・デコ御殿だ。

それ故、日本における貴重な当時のアール・デコ建築でもある。とにかく、床壁天井全てに意匠が施され、そのマテリアルをひとつひとつ紐解いて行くだけでも夜が明けてしまうくらい、どこもかしこも豪勢である。

なので、荷物は基本的にロッカーに預けて鑑賞したい。それは、床壁天井内装全てが貴重な重要文化財だから、触ってはいけない場所、擦ったり当たったりしてはならない場所だらけなのだ。

以前SNSで「東京都庭園美術館に訪れたい際にリュックは前に背負うよう注意された。今どきの日本の美術館にスリなんていないだろうに、随分と用心深い美術館だ」というつぶやきを見かけたことがある。全くわかっていない人だ。美術館は、リュックの中身を盗られる心配などしていない。その背中に背負ったリュックが美術館建築を破壊する可能性を心配しているのである。リュックは時に凶器だ。

この文章を読んでいただいた皆さんは、ぜひとも荷物はロッカーに預けることを実践して欲しい。美術館は訪問者の荷物が凶器となることを憂慮しているのだから。

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さて、注意喚起だらけになってしまったが、庭園美術館には素晴らしい手業やクラフトワークだらけなので、それは是非とも別のブログ記事(下部リンク参照)や本気の評論を読んで勉強して欲しい。

ここでは、その美しい階段や建築の神様からの贈り物について注目する。新館は江之浦測候所など数々の建築やアートで有名な杉本博司が設計監修を担当している。

ここの新館の建設と本館のリニューアルオープンが2014年だ。その後杉本博司は2017年にMOA美術館のリニューアルも手掛けている。

庭園美術館の本館から新館へ向かう通路の片側がドット模様の美しいガラスが設置されている。

このガラスは西麻布にある三保谷硝子店が担当した。三保谷硝子店は、江之浦測候所の硝子の能舞台や直島にある硝子の茶室「聞鳥庵」(モンドリアン)など、杉本博司の手がける硝子関係は全部担当している硝子屋さんだ。

このガラスがとんでもなく美しい影を落とすのだ。時に完全なハート型である。通路の壁から床にかけてまるでハート模様のオーガンジーでもひいているかのように、覆われていることがある。

いつ行っても見られるわけではないところが、まさに建築の神様からの贈り物だ。

よく晴れた日が見頃だ。太陽の位置も絶妙で本館の影になってしまうと陽光は入らない。また晴れているからといって必ず見られるわけでもない。季節や時間限定なのだ。

これまでに4−5回お目にかかっているが、いつ遭遇しても感動する。

詳細な時間や季節、その季節や時間ごとの記録写真などは、このブログ「意図していなかった美しい現象建築の神様からの贈り物」に書いている。

読んでからの訪問の方が遭遇率は高まるはずだ。

東京都庭園美術館

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