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名建築の名階段

名建築の名階段 vol.23 前川國男 設計 東京文化会館
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上野駅前に鎮座する巨大なコンクリートの建築東京文化会館。ロゴマークの黄色地に流れるように書かれた「東京文化会館」の書は篠田桃紅によるもの。

館の至る所にこの黄色いバナーフラッグが吊り下げられているので目にしたことがある人も多いだろう。

設計は、ル・コルビジェの日本人弟子としてパリに渡った経験のある建築家前川國男だ。東京文化会館の目の前には師ル・コルビジェが手掛けた国立西洋美術館がある。国立西洋美術館が、ル・コルビジェが世界7ヶ国で手がけた17件の建築群の一つとして、ユネスコの世界文化遺産に登録されたのは記憶に新しい出来事だ。

国立西洋美術館と仲良く並んでいるのが東京文化会館だ。1959年に竣工した国立西洋美術館から遅れること2年後の1961年に東京文化会館は竣工した。今年で築63年だ。前川國男は東京文化会館は「100年もたせたい」と生前語っていたらしいので、まだまだ東京文化会館の建築人生は折り返しに入ったばかりだ。

東京文化会館は、上野駅の公園口改札を出ると目の前に立ちはだかるように位置しているので、迷いようがない。その姿は威厳があり、威風堂々とした佇まいを見せている。

国立西洋美術館は建物がセットバックしているので上野駅の公園口改札からその全貌は見えないが、東京文化会館は、迫り上がったコンクリートの塊を載せた巨大な建築の全貌が丸見えだ。東京文化会館ここにあり!と大声を出しているかのように鎮座している。

それもそもはず東京文化会館が開館した背景には東京都開都500年記念事業だけでなく戦後復興の象徴としての文化施設という大きな役割も担っていたからだ。さらに、その開館には音楽界、演劇界から大きな期待が寄せられていたのだ。

前川國男にとって、師ル・コルビジェの国立西洋美術館と時期が重なった挙句にその場所は真向かいであり、各方面からの多大な期待という、プレッシャーなしではやってのけられないような大仕事がこの東京文化会館だ。

エントランスの床壁天井だけとっても、華やかなで創意工夫の塊だ。なんせ文化の殿堂である。華やかでなくてどうするという施設だ。

その会館の奥にある螺旋階段は、東京文化会館の魅力を語る上で欠かすことのできない重要な存在だ。私は勝手に「魅惑の紅い螺旋階段」と呼んでいる。

規模こそ小さいけれど、この螺旋階段は人々を誘う怪しい魅力に満ち溢れているからだ。

東京文化会館

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