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1975年に完成した東京都美術館は、前川國男建築設計事務所(現:前川建築設計事務所)が手がけた建築だ。前川はこの美術館設計にあたり都市の空間を生み出すことに注力した。

美術館の機能は、常設・企画展示、新作発表、文化活動の3つに焦点を当てている。敷地条件により、建物は地下に配置され、公募展示、企画展示、文化活動のブロックが広場を取り囲むように配置された。

設計のテーマは「展示物に対して中立平静な背景の提供」「外部環境の疎外を避ける」「耐久性を考慮した素材と構法」であり、これらは建物の設計全般に取り入れられている。

メインフロアは地下1階にあり、公募展示、企画展示、文化活動のブロックがエスプラナードに取り囲まれ、広場へと導かれる配置となっている。これにより、外部空間とのつながりを保ちながら、館内の導線がわかりやすよう配慮されている。

1975(昭和50)年の建物竣工から約36年が経ち、施設や設備の老朽化が進んだため、2010年3月から2012年2月にかけて大規模改修工事が実施された。
改修は、既存の躯体を残したうえで全面改修工事となり、前川築設計事務所が担当した。

この改修により企画棟の地上部分は新たに建て直され、中央棟は階層を増やし、増床されることとなった。中央棟の階層による増床部分には、見晴らしのよいレストラン、ロビー階の増床部分にはミュージアムショップが配されいる。

したがって、取り上げた名階段はこの改修の際に取り付けられたもので、前川築設計事務所が手掛けてはいるものの、前川國男本人はすでに亡くなっていたので関わってはいない。とはいえ、既存の美術館を踏襲した意匠なので、”前川國男建築”として十分成立している。

東京都美術館の裏テーマとしておにぎりがある。この螺旋階段もそうだが、ロビー空間の受付カウンターの形もおにぎり型をしている。さらに1階佐藤慶太郎記念アートラウンジには、前川國男デザインのおにぎりテーブルが使われている。

東京都美術館に行ったら展覧会そっちのけで前川國男のおにぎりを探してみるのも悪くない。

東京都美術館

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