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建築の神様からの贈り物

建築の神様からの贈り物 vol.6 ジャン・ヌーヴェル 設計 電通本社ビル
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東京都港区東新橋にそびえ立つ、電通本社ビル。その名の通り、オリンピック関係を筆頭に色々なことで世間を騒がし続けている広告代理店の電通がここを本社にしている。私も仕事で何度か中に入ったことがある。だから、ひっきりなしに上下するエレベーターにも乗ったことがある。

場所は汐留シオサイトの東側で、南側は浜離宮庭園に面する好立地だ。

48階建ての超高層ビルで、内部には様々な施設が入っている。レストランや劇場、博物館など、都市型複合施設の「カレッタ汐留」が一番よく知られている。

設計を担当したのは、フランス人建築家のジャン・ヌーヴェルだ。ジャン・ヌーヴェルがてがける建築のデザインは高い評価を受けており、そのデザイン性や機能性が常に世界中から注目されている。

電通本社ビルは、現在も電通本社が入っているが、2021年に売却された為、電通所有のビルではなくなった。

建築は、まるで巨大なブーメランのような形をしている。なんともユニークな形状で、その特徴的な曲線は浜離宮恩賜庭園に面した南側に取り入れられている。これにより、ビル内で働く社員たちは、ウォーターフロントの美しい景色を楽しむことができるように配慮されている。

さらに驚くべきことに、このビルのファサードはまるで色のグラデーションがかかったような外観をしている。東から西に向かって、白からグレーへと色が変化するのだ。特に西側の角は一段と白く彩られており、ビルを見る角度によって、さまざまな表情が楽しめるような工夫がなされている。

また、浜離宮からの景観にも十分気を使っており、柔らかな曲線と透明感のあるガラスのファサードが、圧迫感を感じさせず、周囲の景観との調和を図っている。

オフィス棟外壁に面するエレベーターは、高速シャトルエレベーターと中速運転のローカルエレベーターを組み合わせたデュアルエレベーターシステムが採用され、平均待ち時間が30秒程度になるようになっているのだ。確かにすぐに来るエレベーターという印象がある。

そんなエレベーターが上下に動く様子を見ているだけでも面白いが、太陽の角度によってキラキラとファサードが輝き、そこへ羽田へ向かう飛行機が映りこみ、映画のような世界観を見ることができた。

まさに、建築の神様からの贈り物だ!とすぐさまiPhoneを取り出して急いで撮影をした。

だが、しかし飛行機はひっきりなしに通るし、エレベーターの動きも常に早い。実はそんなにミラクルショットではないんだということが撮影していてわかったが、ファサードの反射との組み合わせが見られる時間帯は、案外短い。

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