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直島のアートと草間彌生の南瓜は今(2022年10月4日展示再開!)秋の直島その7


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直島の南瓜(かぼちゃ)たち

台風で流されてしまった直島の草間彌生の「南瓜」が2022年10月4日に戻ってきました

しかし、直島のアートといえば草間彌生の黄カボチャこと「南瓜」と「赤かぼちゃ」を想起しがちですが、それだけではありません。

島に到着したその瞬間から、眠りにつくまでに数々のアート作品を見ることができます。

宮浦港

草間彌生「赤かぼちゃ」

私はいつも東京から高松まで飛行機を使い、高松港からフェリーで直島の宮浦港に向かいます。

宮浦港で旅人を迎えてくれるのは、草間彌生の「赤かぼちゃ」です。

この赤かぼちゃは、作者の草間彌生氏曰く「太陽の『赤い光』を宇宙の果てまで探してきて、それは直島の海の中で赤カボチャに変身してしまった」だそうです。

このカボチャの赤は、太陽の光と直島の海によるものなんですね。

草間彌生「赤かぼちゃ」

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妹島和世+西沢立衛 SANAA 「海の駅 なおしま」

宮浦港から直島入りして最初に出迎えてくれる建築がSANAAってのもまた気持ちいいじゃありませんか。

広くて薄い鉄板屋根を細い細いポールが支える平屋建ては、シンプルで緊張感がありつつ開放的でSANAAらしいデザインです。

観光案内所やカフェ、特産品販売店などの他にトイレ、コインロッカーなどがあります。

妹島和世+西沢立衛 SANAA 「海の駅 なおしま」

どうですか。このスッキリ具合。▼

妹島和世+西沢立衛 SANAA 「海の駅 なおしま」

現在、TOTO ギャラリー間で妹島和世+西沢立衛 / SANAA展 「環境と建築」を開催中です。

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藤本壮介「直島パヴィリオン」

海の駅なおしまでベネッセのシャトルバスを待っている時によーく見えるのは、建築家の藤本壮介が設計した直島パヴィリオンです。27の島から成る直島町の「28番目の島」というコンセプトです。

三角形のステンレス製メッシュ約250枚でできていて、内側に入ることができます。夜はライトアップされて浮かび上がるように見えます。

藤本壮介「直島パヴィリオン」

藤本壮介のパヴィリオンと言えば雲のパヴィリオンも印象深いですね。

大竹伸朗 直島銭湯「I♥湯」

銭湯丸ごと大竹伸朗の作品です。この銭湯は実際に入浴することできるのですが、オープンが13時からなので未だに中に入ったことがありません。

いつか入ってみたいと思いつつ、時間的になかなか難しいんですよね。いつか入ってみたいなぁ▼

大竹伸朗 直島銭湯「I♥湯」


本村

本村にはなんと言っても家プロジェクトとANDO MUSEUMがあります。詳細はこちらの記事を参照ください。▼

秋の直島その6 家プロジェクトとANDO MUSEUM

妹島和世+西沢立衛 SANAA「直島港ターミナル」

直径4メートルのFRP製の球13個を積み上げた建物は、船の待合所であり、駐輪所であり、トイレでもあります。

宮浦港も本村港という2つある港のどちらにもSANAAなんて島、他にあります?

本村港で乗船下船したことがないので、いつも素通りですが、今回直島に行ったらベネッセのシャトルバスの本村のバス停がこのターミナル前に変更になっていました。

妹島和世+西沢立衛 SANAA 直島港ターミナル

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三分一博志 「直島ホール」

三分一博志が設計したホール、集会所、庭園からなる多目的施設です。集落の風や水、太陽の動きなどを約2年半にわたり綿密に調査して、自然の風力で空気の循環を促す設計になっています。

日本最大級の総檜葺きや漆喰塗りは完全に美術作品の域です。

冬に訪問した時、成人式の会場になっていました。こんな場所で成人式っていいなぁ。


Benesse House

直島町内の宮浦港と本村地区のアートの紹介でしたが、ここからはベネッセハウスの中のアートの紹介です。ゲートの中は完全にベネッセの私有地です。このエリア全体がベネッセハウスなんですからすごい広大ですよね。

このエリアが全てベネッセの私有地である証拠に、本来はオレンジ色でなければいけないカーブミラーも安藤忠雄監修の元、全てグレーです。自然の景観を壊さないために一番目立たない色になっています。

逆に通常のオレンジ色は、屋外で一番目立つ色ってことですね。外灯も同様にグレーなので、訪問の際はチェックしてみてください。▼

ベネッセハウス

草間彌生「南瓜」

直島のアートで一番有名なのは、なんと言ってもこの草間彌生「南瓜」でしょう。

直島を訪れたことがなくてもこの草間彌生の南瓜の写真をみたことがない人はいないのではないでしょうか。そのくらい直島のアイコンであり、シンボルのアートです。

直島といえば、これ、これ、この南瓜ですよね。雄大な瀬戸内を背景に大きな南瓜。こちらは2020年1月に訪問した時の写真です。▼

直島 草間彌生「南瓜」

しかし、みなさんご存知の通り、2021年8月9日の台風で波にさらわれてしまいました。南瓜は3つに割れてしまったのですが、その後海から回収されています。

台風で草間彌生の「南瓜」が流されたあと、現在どうなっているかというと(2021年10/2撮影)▼

草間彌生「南瓜」がない

今までは、台風など悪天候が予想される時には、事前に安全な場所へ撤去されていたのですが、今回は不運にも天気予報が外れてしまい、撤去しようとした時には、既に近づけないような状況だったそうです。

で、いつ南瓜が戻ってくるかというと、ベネッセでお聞きしても、はっきりとしたことは言えないということでしたが、少なくとも年内に戻ってくることはないそうです。

南瓜最新情報追記(2022.10.4)

管理するベネッセによると2022年瀬戸内国際芸術祭の春会期中(4~5月)の再展示を断念と2022年3/3に発表がありました。破損した南瓜はベネッセハウスミュージアムで保管後、現在は作家の草間彌生側に引き渡されているそうですが、今春までには再制作の目処が立たないということなんでしょう。(2022年3/3追記)

とうとう南瓜が戻ってきました!

2022年10月4日に復元再制作を経て同じ場所に再展示されています。

ベネッセアートサイトによる草間彌生《南瓜》展示のお知らせはこちらから。

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今回は見ることができなかった南瓜▼

直島 草間彌生「南瓜」

やっぱりあるはずのものがないというのは寂しいものですね。▼

直島 草間彌生「南瓜」がない

今回は、南瓜のないレアな直島旅ということで、度々訪れている私にとっては、それはそれで面白いかなと思っています。マスク必須のコロナ禍と南瓜のなかった直島が私にとっては今回の思い出です。次回訪問の際は、マスクをつけずに南瓜と再会できるといいなぁ。

ベネッセハウスオーバルから見る早朝の「南瓜」これがまたいいのですよ。俯瞰で南瓜を眺められるのはオーバルだけです。▼

直島 草間彌生「南瓜」

今回のベネッセハウスオーバルの朝の写真です。

南瓜がなかったので、自分で設置してみました。設置した南瓜は東京に持ち帰れるのが嬉しいですね。▼

直島 草間彌生「南瓜」がない


ベネッセハウスミュージアムの屋外には、草間彌生の「南瓜」だけなく、現在18点の作品があります。全部は掲載しきれないのでいくつかピックアップしてみます。

そう、南瓜がなくても見るべきアートはたくさんあるんです!

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ウォルター・デ・マリア「見えて/見えず 知って/知れず」

地中美術館の「タイム/タイムレス/ノー・タイム」の素晴らしさを今回再発見できたので、この作品も、今までよりも理解できたような気がします。▼

ウォルター・デ・マリア「見えて/見えず 知って/知れず」

地中美術館についてはこちらを▼

秋の直島その3 美術館の概念を覆す 安藤忠雄設計 地中美術館

大竹伸朗「シップヤード・ワークス  船底と穴 ・切断された船首・船尾と穴」

大竹伸朗のシップヤードワークス三部作(私が勝手に言っています)です。3点鑑賞してコンプリートでしょうか。

ベネッセハウスミュージアムのミュージアムショップの外にある「シップヤード・ワークス 船底と穴」です。▼

大竹伸朗「シップヤード・ワークス  船底と穴 ・切断された船首・船尾と穴」

あとの2点は海岸にあります。「シップヤード・ワークス 切断された船首」▼

大竹伸朗「シップヤード・ワークス  船底と穴 ・切断された船首・船尾と穴」

「シップヤード・ワークス 船尾と穴」▼

大竹伸朗「シップヤード・ワークス  船底と穴 ・切断された船首・船尾と穴」

宮浦港の直島銭湯「I♥湯」に入って、家プロジェクトのはいしゃに行って、この3点を鑑賞して直島の大竹伸朗コンプリートですね。「I♥湯」いつ入れるかなぁ。

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杉本博司「タイム・エクスポーズド ノルウェー海 ベステローデン諸島」

ミュージアムのレストラン一扇の外にも海景シリーズの作品が展示してありますが、こちらはもっと過酷な屋外です。

ミュージアムの屋外作品はもっと劣化するかと思ったけれど、案外そのままだったので、もっと劣化する場所に展示しようということになって、この場所が選ばれたそうです。で、ここの作品はやっぱり劣化が早く、すでに一度展示替をしているそうです。そりゃそうですよね。断崖絶壁ですもの。

この写真の左の崖に作品が展示してあるのがわかるでしょうか?▼

杉本博司「タイム・エクスポーズド ノルウェー海 ベステローデン諸島」

手前の黄色と黒の船はベネッセハウスミュージアム内に展示されているジェニファー・バートレット「黄色と黒のボート」と呼応する作品ですが、今回はなかったようです。▲これは2020年の写真です。

ジョージ・リッキー「三枚の正方形」

ミュージアムの屋外とパークラウンジ前にも作品があったのですが、今回はこの作品だけになっていたジョージ・リッキー。消えた2点の作品は今後どこかに移設されるのかな。

ジョージ・リッキー「三枚の正方形」

片瀬和夫「茶のめ」

ドイツ在住のアーティストの作品です。この先の桟橋から来島する人をおもてなしする意味合いのある作品です。

片瀬さんにだいぶ前にお会いしたことがあります。今も変わらず元気でいらっしゃるのかなぁとこの作品を見る度に思います。

実は、私最初に直島に来た時、帰りはこの下の桟橋からチャーターした船に乗って高松へ渡りました。そんなこと今は多分できないと思うので、とってもいい思い出です。

片瀬和夫「茶のめ」

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蔡國強「文化大混浴 直島のためのプロジェクト」

このお風呂も予約をすれば入浴することが可能です。

で、どこにお風呂があるかというと、人が立ってるところが浴槽です。▼

蔡國強「文化大混浴 直島のためのプロジェクト」

入浴には事前の予約が必要です。入浴できるのは3月から10月の毎週日曜の16時〜17時となかなか条件が難しい設定です。詳細はこちらから

というわけで、私の今後直島に行ったらやってみたいことは、二つのお風呂(文化大混浴とI♥湯)に入ることです。なんか、温泉旅みたいな目標。ゆっくり課題をこなしていきたいと思います。

瀬戸内国際芸術祭2022も始まりました。ベネッセハウス以外にも宿泊する場所はありますからじゃらんで
瀬戸内国際芸術祭の宿泊場所を探してみてください。

またベネッセハウスミュージアムについてはこちらを▼

秋の直島その1 安藤忠雄設計 ベネッセハウスミュージアムの夜と朝

どうしても草間彌生の黄色い南瓜が見たい方はここに行けば観られます▼

水玉模様だらけの松本市美術館で松本出身の 草間彌生「魂のおきどころ」で黄色いカボチャを堪能

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