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「あ、共感とかじゃなくて。」と「横尾忠則 ー水のように」を東京都現代美術館で(閉幕)


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清澄白河の東京都現代美術館で現在開催中の有川滋男、山本麻紀子、渡辺篤(アイムヒア プロジェクト)、武田力、中島伽耶子の5人のアーティストによるグループ展「あ、共感とかじゃなくて。」と、MOTコレクション「特集展示 横尾忠則―水のように」を紹介します。

「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023年
「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023 展示風景

▲斬新な並べ方だったポール・ケアフォルムデザインのPK80ディベッド。

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あ、共感とかじゃなくて。

東京都現代美術館 企画展示室 B2Fを使ったグループショウです。

タイトルにあるように、簡単に共感してほしいわけではないけれど、誰かにわかってほしい。

SNS全盛の現代において、「いいね!=共感」のコミニュケーションが日々溢れる中で、アーティストもまた、作品を通じて誰かに伝えたい、わかってほしい、を表現しています。

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023  
アイムヒア プロジェクト (代表:渡辺篤) ここに居ない人の灯り (「同じ月を見た日」より)

入り口の展覧会サインですが、実はここからすでに作品は始まっています。

この空間の照明は不規則に点灯をしていますが、それがなぜなのか、なんであるのかが、最後に解説されます。お見逃しなく!

参加アーティスト

有川滋男、山本麻紀子、渡辺篤(アイムヒア プロジェクト)、武田力、中島伽耶子の5人です。

渡辺篤はBankART SILKで、中島伽耶子は資生堂ギャラリーで、それぞれ個展を鑑賞したことがあります。

また、山本麻紀子作品は東京都庭園美術館の「装飾は流転する」のグループ展で見たのが最後です。

有川滋男、武田力もどこかで鑑賞しているのかもしれませんが、すぐには思いつきませんでした。

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 会場順路マップ
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 会場順路マップ

展示作品

5人のアーティストですが、6エリアで構成されています。

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 有川滋男

▲会社が業務内容を説明するブースという設定のインスタレーションです。

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 山本麻紀子

▲巨人の落とし物の歯が中央に横たわっています。

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 山本麻紀子

▲山本麻紀子は、色々な場所についてのリサーチを元に作品制作を行っています。

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 渡辺篤 アイムヒア プロジェクト

▲渡辺篤は、元引きこもりのアーティストです。

コロナ禍にスタートした同じ月を見て、写真を撮るというプロジェクト作品です。

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 渡辺篤 アイムヒア プロジェクト

▲様々な場所で様々な人が撮った月の写真です。被写体は全て同じ月のはずのなのに、こんなにも個性が出るのですね。

照明を落とした暗い展示室で屏風状に展示されています。

また、これら作品だけでなく通称”人をダメにするソファ”に身を委ねてアイムヒアプロジェクトの冊子を読めるようになっています。

時間を忘れて没頭できるコーナーです。時間の忘れすぎに要注意!

また渡辺篤は国立新美術館の新進・中堅アーティストを紹介する NACT_Viewシリーズの第三弾として9月13日からの会期で作品を展示しています。無料で鑑賞できますのでそちらもどうぞ。

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「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 展示風景 武田力(中央奥)、中島伽耶子(左奥)

▲地下の展示室の一番広い吹き抜け空間には、2人のアーティストの作品と「空を眺める野原」が。

確かにここからは空がよく見えます

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 中島伽耶子

▲中島伽耶子の作品は、吹き抜け空間とその隣の展示室を貫くように壁が設置されています。この黄色い壁が作品です。

片側には意味ありげにチャイムボタンが。押してみても特に変化はありません。

資生堂ギャラリーの個展ではベルの音が鳴り響きましたが、ここでは音はなりません。

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 中島伽耶子

▲壁の反対側の照明が点灯したり消灯したりしています。そうです。

向こう側のボタンはこちら側の照明のスイッチだったのです。

「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年
「あ、共感とかじゃなくて。」東京都現代美術館 2023年 中島伽耶子

▲この黄色い壁紙制作の映像を見ることができます。

写真撮影について

「あ、共感とかじゃなくて。」では写真も動画も撮影可能です。

東京都現代美術館で写真も動画も両方ともOKなのはあまり多くはないので嬉しいですね。

ただし、フラッシュや三脚、自撮り棒などはNGです。

基本情報

「あ、共感とかじゃなくて。」


2023年7月15日(土)~11月5日(日)

休館日:月曜日(7/17、9/18、10/9は開館)、7/18、9/19、10/10

10:00-18:00 (7/21、28、8/4、11、18、25)は10:00-21:00まで開館延長

チケット料金:一般1,300 円 / 大学生・専門学校生・65 歳以上900円  / 中高生500円  /小学生以下無料

東京都現代美術館 企画展示室 B2F

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横尾忠則 – 水のように

企画展示室で開催中のイギリス人アーティストデイヴィッド・ホックニーと1歳ちがいの横尾忠則の展覧会を開催するのは偶然ではないでしょう。

「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023 展示風景
「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023 展示風景

▲60年代から画家宣言をした80年代、そして近年の作品まで網羅されています。

全てに共通するのは「水」です。

「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023 展示風景
「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023 展示風景

▲2021年コロナ禍で開催された東京都現代美術館での横尾忠則展「GENKYO」の水バージョンとでも言いましょうか。

「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023 展示風景
「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023 展示風景

▲テーマが「水」ですから滝の絵は外せませんね。

MOTコレクションの最後を飾るのは、宮島達男の「それは変化し続ける それはあらゆるものと関係を結ぶ それは永遠に続く」ですが、今回はなんと!その展示室にも横尾忠則の作品が展示されていました。

「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023 展示風景
「横尾忠則 水のように」 東京都現代美術館 2023 展示風景 宮島達男(右)

▲この展示室は宮島達男ルームでしたが、今回初めて別の作家の作品の展示を見ました。

今後もそうあるとは思えないコラボ空間になっていますので必見です!

「横尾忠則-水のように」以外のコレクション展示は、前回と引き続き「被膜虚実」です。

MOTコレクション「被膜虚実」はこちら▼

写真撮影について

冒頭のホックニーやジャスパー・ジョーンズなどの作品が展示してある「横尾忠則のゆかりの作家たち」の展示室は写真撮影禁止です。

しかし、その次の展示室の横尾忠則作品が展示してあるエリアは写真撮影可能です。

サマーナイトミュージアムについてはこちら▼

基本情報

MOT コレクション 特集展示 横尾忠則―水のように


2023年7月15日(土)~11月5日(日)

休館日:月曜日(7/17、9/18、10/9は開館)、7/18、9/19、10/10

10:00-18:00 (7/21、28、8/4、11、18、25)は10:00-21:00まで開館延長

チケット料金:一般500円 / 大学生・専門学校生 400円/ 高校生・65歳以上 250円 / 中学生以下無料

東京都現代美術館 コレクション展示室

東京都江東区三好4丁目1−1 MAP

デイヴィッド・ホックニー展はこちら▼

東京都現代美術館で必ず見たい常設展示▼

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